2018年2月17日(日)第21回大豆畑トラスト運動全国交流会「大豆畑にグリホサート?」

◆第21回大豆畑トラスト運動全国交流会◆

「大豆畑にグリホサート?」

いま、世界的に除草剤グリホサートによる人体の汚染と、それがもたらす健康被害が問題になっています。遺伝子組み換え(GM)作物の生産が増大し、除草剤ラウンドアップの使用量が増えています。このラウンドアップの植物を枯らすための主成分がグリホサートです。遺伝子組み換え(GM)作物の栽培地域では、耐性雑草の増加により使用量が増え続けています。加えて、小麦などの麦類や大豆などで収穫前にグリホサートを撒き、枯らしてから収穫する「プレハーベスト農薬」としても使用され、散布量が増え続けています。それは、同時に食品への残留も増え続けることになります。今、世界中の市民がグリホサートの危険性を訴え、使用をストップさせる運動に取り組んでいます。交流集会では、グリホサートの危険性を描いた映画「グローイングダウト」を鑑賞し、引き続き天笠啓祐さんが日本でのグリホサート検査運動について講演します。恒例のランチ交流会は、トラスト生産地で採れた大豆を使ったおいしい料理を用意しています。皆様の参加をお待ちしています。

【日時】 2019年2月17日(日)12:00~16:00

【会場】 秀明神崎研修センター(大阪市淀川区新高6-15-7)
※最寄駅:阪急神戸線神崎川下車1分

参加費:1,000円(昼食代含む)
★昼食準備のため、事前予約をお願いします

●プログラム
12:00~13:00 ランチ交流会
13:00~13:10 開会あいさつ ~大豆畑トラスト運動とは~
13:10~13:30 映画「グローイングダウト」上映
13:30~14:20 講演「私たちのグリホサート検査運動」天笠啓祐(遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン代表)
14:20~14:40 質疑応答
14:40~14:50 報告「種の保存活動」秀明自然農法ネットワーク
14:50~15:50 生産地からの報告
15:50~16:00 閉会あいさつ ~これからの大豆畑トラスト運動~

主催:遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
協力:秀明自然農法ネットワーク、生活協同組合コープ自然派

【問合せ・予約先】遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
TEL 03-5155-4756/FAX 03-5155-4767
Eメール office(アット)gmo-iranai.org ※(アット)を@に変えてお送りください。

要請書「グリホサート残留小麦を使わないでください」

私たち遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンの調査で市販の小麦粉から除草剤グリホサートの成分が検出されたことを受け、日本消費者連盟と連名で、当該の小麦粉の販売会社にグリホサートが残留した小麦を使わないよう求める要請書を出しました。

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2018日消連第9号~11号
2019年1月17日

日清フーズ株式会社 取締役社長 小池祐司様
日清製粉株式会社 取締役社長 山田貴夫様
昭和産業株式会社 代表取締役社長 新妻一彦様

特定非営利活動法人 日本消費者連盟
共同代表 天笠啓祐
共同代表 大野和興
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
代表 天笠啓祐

要請書「グリホサート残留小麦を使わないでください」

 私たち日本消費者連盟と遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンは食べものの安全・安心を求めて活動している消費者団体、市民団体です。

 このたび遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンの調査で、貴社を含む製粉会社が販売する小麦粉から除草剤グリホサートの成分が検出されました(別紙参照)。ご存じのようにグリホサートは世界保健機関の専門組織である国際がん研究機関によって「ヒトに対しておそらく発がん性がある」とされたほか、内分泌かく乱物質であると指摘する専門家もいます。今回の調査で小麦粉から検出されたグリホサートの値自体はいずれも日本政府が定めた残留基準値を下回っていますが、海外の動物実験では微量摂取でも問題が起こっていることが明らかになっています。私たち消費者はこのようなグリホサートが残留した小麦粉は買いたくありませんし、食べたくありません。

 貴社には予防原則に立っていただき、グリホサートが残留する小麦を使わないようお願いいたします。

2019年1月29日(火)ゲノム編集の規制等を求める署名提出院内学習会

「すべてのゲノム編集作物の栽培を規制し、
食品の安全審査を行い、表示することを求めます」

ゲノム編集技術を利用してつくられた食品が、安全性審査もされないまま、表示もされないまま、私たちの食卓にのぼる可能性が高まっています。

ゲノム編集された作物の栽培の規制や食品として流通する場合の安全性審査、表示などについては現在、国の関係機関で検討が進められていますが、DNAを切断しただけ、あるいは操作した後に挿入した遺伝子を除去すれば環境影響評価も安全性審査もいらないという議論が進行しています。しかし、新しい遺伝子操作技術であるゲノム編集については、海外の研究者が問題点や危険性を指摘しており、私たちはこのような技術でつくられた食品を受け入れることはできません。

そこで、きちんと安全性審査を行い、表示もすべきと、全国の消費者、生産者はじめ多くの市民が署名活動に取り組んでいます。今回、全国から集まった署名を提出し、厚労省及び関係省庁にゲノム編集作物・食品の厳しい規制を求めます。ぜひご参加ください。

 

【日時】2019129日(火)14:00~16:30

【会場】衆議院第一議員会館1階多目的ホール
最寄駅:地下鉄「国会議事堂前駅」出口すぐ
地図:http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/kokkaimap.htm

※13:30からロビーで入館証を配布します

<プログラム>
■シンポジウム
河田昌東(遺伝子組換え情報室)
齋藤敏之(農民運動全国連合会)
天笠啓祐(遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン)
■意見交換
厚生労働省、食品安全委員会、消費者庁(予定)


参加費500円

【主催】
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
日本消費者連盟
食の安全・監視市民委員会

<問合せ先>
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
電話:03-5155-4756/FAX:03-5155-4767
Email:office(アットマーク)gmo-iranai.org ※(アットマーク)を@に変えてお送りください。

【緊急署名】すべてのゲノム編集食品に、表示を!安全性審査を!栽培規制を!

遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンはゲノム編集技術に関する緊急署名を集めています。

すべてのゲノム編集作物の栽培を規制し、食品の安全性審査を行い、表示することを求める署名にご協力ください。署名は個人用と団体用があります。以下からダウンロードできます。印刷してご使用ください。
署名の集約日は2019年1月25日です。

◆署名用紙<個人用>(ダウンロード)

◆署名用紙<団体用>(ダウンロード)

◆インターネット署名(個人のみ)

 

中国で「ゲノム編集」という遺伝子操作が行われ双子の赤ちゃんが誕生して問題になりましたが、その技術が食用の作物や家畜などに使われつつあることをご存知ですか。ゲノム編集を利用して遺伝子操作された作物の栽培の規制や食品として流通する場合の安全性審査、表示などについては現在、国の関係機関で検討が進められていますが、DNAを切断しただけ、あるいは操作した後に挿入した遺伝子を除去すれば環境影響評価も安全性審査もいらない、という野放しになるような議論が進行しています。このままでは表示もいらないということになりかねません。

このように私たちが全く知らないうちに、ゲノム編集食品が食卓にのぼろうとしています。統合イノベーション戦略推進会議の推進方針に従って、バイオテクノロジー推進派で占められた検討会は、ゲノム編集技術そのものの問題点を深く論議することもなく、わずか2~3回の検討会で「遺伝子組み換えに相当するか否か」という議論をしただけで結論を出してしまっているのです。

ゲノム編集技術は、「遺伝子の特定部分を狙い撃ちで改変する」と言われますが、実際には「オフターゲット作用」という想定外の場所にも改変を起こすことが知られています。また遺伝子操作技術に共通する問題として、遺伝子操作の過程で遺伝子が傷ついて想定外のことが起こることも否定できません。操作された生物がいったん野外に出てしまえば、元に戻すことは難しく、深刻な環境影響が出ても取り返しがつきません。遺伝子組み換え食品の環境影響審査や食品安全性審査は不十分なもので、表示も全く不十分ではありますが、その審査や表示すらもしないというのは論外です。

この間、当団体を含め消費者団体は緊急の院内集会を重ねてきましたが、緊急の署名に取り組み、改めて院内集会を開催し、消費者の声を以って再考を迫りたいと思います。ゲノム編集食品が野放しにならないよう、消費者の声を上げていきましょう。署名へのご協力、院内集会へのご参加をお願いいたします。院内集会は別途ご案内いたします。

■署名提出予定:2019年1月29日
■署名取り扱い団体:遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン

2018年11月29日(木)緊急院内学習会「食べても大丈夫? ゲノム操作食品」

 ゲノム編集とは何か、多くの市民が知らないまま、知らされないまま、新しい遺伝子操作食品の開発が加速しています。きっかけは、今夏、安倍政権の政策の柱の一つであるイノベーションを進めるため、「統合イノベーション戦略」を閣議決定したことです。ゲノム編集をイノベーションの柱の一つに位置付けました。その推進のためにゲノム編集技術を使った食品の実用化を急ぐことになり、厚生労働省の専門会議が食品としての安全審査を行うか否か、審議入りしました。このままでは今年度中に安全審査をしない方針が確定してしまいます。環境影響評価もなく、食品の安全審査もなく、食品表示もないまま、ゲノム操作食品が食卓にのぼることになります。
私たちの食、未来の食を大きく変えてしまう可能性のあるゲノム編集技術を使った食品の取扱いについては、市民も交えた議論が必要なはずです。今回の緊急学習会は、ゲノム編集の問題点について学ぶとともに、いま私たちは何をしなければいけないのか、みんなで考え、行動するために企画しました。多くの方のご参加をお願いします。

【日時】2018年11月29日(木)12:30~14:30

【会場】参議院議員会館1階101会議室
最寄駅:地下鉄「永田町駅」1番出口すぐ
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/shisan.pdf

※12:00からロビーで入館証を配布します

【プログラム】
●講演「ゲノム編集食品、食べても大丈夫?」
天笠啓祐(遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン代表、科学ジャーナリスト)
●意見交換 厚生労働省、食品安全委員会、消費者庁(予定)

参加費 無料

【主催】
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
日本消費者連盟
食の安全・監視市民委員会

<問合せ先>
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
電話:03-5155-4756/FAX:03-5155-4767
Email:office(アットマーク)gmo-iranai.org ※(アットマーク)を@に変えてお送りください。

ゲノム編集技術の取扱いに関する意見書

2018日消連第6号
18FSCW第12号
2018年10月25日

厚生労働大臣 根本匠様
薬事・食品衛生審議会 食品衛生分科会 新開発食品調査部会
遺伝子組換え食品等調査会座長 近藤一成様
遺伝子組換え食品等調査会委員 各位

遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
代表 天笠啓祐
特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 天笠啓祐
共同代表 大野和興
食の安全・監視市民委員会
代表 神山美智子

意見書

 9月19日に、ゲノム編集技術についての食品衛生法での方針を決定するため、薬事・食品衛生審議会の新開発食品調査部会・遺伝子組換え食品等調査会が開催されました。そこで行われた議論の内容を踏まえて、以下の点を要請します。

1、今回の調査会は、ゲノム編集技術を推進することが前提に審議が進められているといわざるを得ません。とくに、環境省は規制の対象にした、目的とする遺伝子と相同的な配列にわずかな塩基を導入するだけのケースを自然界でも起こるとして、規制の対象から外す方向で議論が進められたことは、審議の在り方から外れています。

2、ゲノム編集に関して限定して議論を進めるとしながらも、欧州で規制の対象になった新植物育種技術の全体に影響をもたらすように言及されており、例えば最終的に組み換え遺伝子が残らないケースは規制を行わないなどの問題が提起されていました。これもまた、審議の在り方から外れているといわざるを得ません。

3、遺伝子組み換え技術では微生物に限って規制の対象から外したセルフクローニングとナチュラルオカレンスを、微生物にとどめず植物などに拡大する方向で議論が進められましたが、これもまた、審議の在り方から外れているといわざるを得ません。

4、オランダ・デルフト大学の研究チームや米コロンビア大学の研究チーム、英ウェルカム・サンガー研究所の研究チームによるゲノム編集技術を用いた動物実験で、オフターゲットやモザイクなどの現象が起きており、それらが多くの個所で、しかも大規模に起きていることが報告されています。従来の突然変異を与える方法とゲノム編集で遺伝子を壊す方法での、オフターゲットやモザイクなどの違いが明確にされないまま審議を進めていくことは、科学的根拠に欠けるといわざるを得ません。

5、新たな科学的知見として、CRISPR-Cas9は、効率を上げようとすると、がん抑制遺伝子の働きを妨げ、がんを促進することが指摘されています。このことはスウェーデン・カロリンスカ研究所やノバルティス社の研究者によって確認されています。このような科学的知見に対しても見解を示さないまま審議を進めていくことは、科学的根拠に欠けるといわざるを得ません。

6、欧州では2018年7月に欧州司法裁判所が、ゲノム編集技術を含む新たな育種技術は遺伝子組み換え作物と同様に規制すべきという判断を示しました。9月19日の遺伝子組換え食品等調査会では事務局からゲノム編集技術の取扱いに係る諸外国の状況について簡単な報告があっただけで、委員の間で欧州司法裁判所の判断について議論されることはありませんでした。今後の論点として「ゲノム編集技術を利用して得られた食品の検知法」があがっていますが、最終製品で検知可能かどうかだけでなく、欧州司法裁判所の判断の内容やその経緯等を検証した上で取扱いについて議論するよう求めます。

7、ゲノム編集技術を使った食品の取扱いという、市民生活に直接影響する極めて重要な問題を決定するにあたっては、消費者や農家も含めての幅広い議論が必要です。今後の検討スケジュールとして、遺伝子組換え食品等調査会をたった数回開いた上で11月頃には意見をとりまとめ、2月頃には意見募集を行うことになっていますが、これでは市民の間で議論を深めることはできません。とりまとめを行う前に消費者や農家からの意見を聞く機会を設けるよう求めます。そして、拙速に結論を出すのではなく、市民を交えて議論を尽くすことを強く求めます。

以上

もうひとつの世界食料デー宣言

もうひとつの世界食料デー宣言

 10月16日は国連が決めた世界食料デーです。私たちは、世界でともに闘う市民とともに、遺伝子組み換えやゲノム操作作物・食品をなくすまで闘うことを、ここに宣言します。

 遺伝子組み換え(GM)作物の本格的な栽培が始まり、日本が輸入を始めたのが1996年です。この年に栽培されたのはトウモロコシ、大豆、綿、ジャガイモでした。その後、ジャガイモが栽培中止、ナタネが加わり、今日に至っています。世界的にも栽培面積は頭打ち、栽培国は減少の状況にあります。遺伝子組み換え作物は、失敗の22年といえます。

 GM技術がもたらしている性質は主に、除草剤に抵抗力をもたした「除草剤耐性」と、殺虫毒素が作物の中でできる「殺虫性」の2種類で、これも当初と変わりありません。いずれも省力化・コストダウン効果があるとして栽培面積を拡大してきましたが、いまや除草剤で枯れない雑草が広がり、殺虫毒素で影響を受けない害虫が増え、手間がかかり、農薬の使用量が増加する悪循環に陥っています。そのことが人への健康被害や、希少な生物種が失われるなど生物多様性への影響を広げてきました。特に最近では、除草剤グリホサートが癌など人の健康を冒すことが明らかになり、矛盾が顕在化しています。

 それにもかかわらず、バイエル社(モンサント社を買収)などの多国籍企業は、種子を支配し、世界中の食糧を支配するため、GM作物・食品の研究・開発、売り込みを進め、それに対する批判が高まると、ゲノム編集作物・食品を開発してきました。それを支えてきたのが米国政府の食糧戦略であり、日本政府もその売込みの支援者として振る舞ってきました。

 新たなGM食品として成長が早い鮭が開発され、市場に出回り始めましたが、まだカナダだけにとどまっています。稲や小麦の開発も進められましたが、消費者の反対で市場化は見送られています。このようなGM技術の行き詰まりが、新たな遺伝子操作技術であるゲノム編集での研究・開発への移行を加速しています。ゲノム編集に対して環境省や厚生労働省などは、遺伝子を壊すだけの方法に関しては基本的に法的規制を行わないことを決めようとしています。

 私たちは、世界で食糧戦略を進めている米国政府や、その米国政府と一体となって市民に背を向ける日本政府、企業の買収や合併などを進めより巨大化してGM作物やゲノム編集作物を推進している多国籍企業に対抗して、国際的な市民の連帯を進めてきました。これからも継続して活動を進めていきます。

2018年10月16日
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
特定非営利活動法人日本消費者連盟

ゲノム編集技術など遺伝子操作技術の規制を求める意見書

2018日消連第5号
18FSCW第9号
2018年8月10日

カルタヘナ法におけるゲノム編集技術等検討会座長 大澤良様
カルタヘナ法におけるゲノム編集技術等検討会委員 各位

 

遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
代表 天笠啓祐
特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 天笠啓祐
共同代表 大野和興
食の安全・監視市民委員会
代表 神山美智子

 

ゲノム編集技術など遺伝子操作技術の規制を求める意見書

 今日、ゲノム編集技術やRNA干渉技術など、遺伝子組み換え技術に代わる新しい遺伝子操作技術(以下、「新技術」)による農畜水産物の新しい品種が開発され、その一部は実用化され、市場に出ています。私たちは、日本が遺伝子組み換え作物の輸入を始めた1996年当初より、その安全性には疑問があるなどの理由で食品の実用化に反対してきました。ゲノム編集などの新技術は遺伝子組み換え技術よりも安全とは認められず、少なくとも遺伝子組み換え技術と同等の規制をすべきと考えます。2018年8月7日に始まったカルタヘナ法におけるゲノム編集技術等検討会では十分な議論が尽くされることを求めるとともに、拙速な判断をされないことを強く求めます。以下、私たちの意見を述べます。

1.新技術の安全性は確立されていません

 大きく偶然性に依存する遺伝子組み換え技術に比べて、新技術は確実・安全であるかのように宣伝されていますが、そのようなことはなく、不安は払拭できません。少なくとも遺伝子組み換え食品と同等以上の安全性の確認が必要と考えます。

(1)ゲノム編集技術はより確実に標的の遺伝子を破壊もしくは置換できると宣伝されていますが、実際にはオフターゲットやモザイクと呼ばれる意図しない標的以外の遺伝子の変化や破壊が起き得ます。標的とした遺伝子でもRNAの働きに変化が起き、蛋白質に変化が起きるなど、さまざまな機能への影響が考えられます。

(2)一連の操作の過程で、操作対象の生物の遺伝子を傷つける可能性が否定できません。結果として想定外の有害因子を生ずる可能性は否定できず、安全とはとても言えません。

(3)現在遺伝子組み換え作物で実施されている「実質的同等性」の審査は安全性の確認には極めて不十分ですが、新技術の食品ではそれさえも行なわれないとなれば、消費者には大きな不安となります。

 

2.新技術は自然に起こる現象とは言えません

 ゲノム編集によって特定遺伝子が破壊されることは自然界でも突然変異で起こるものであるので規制の対象としないという考え方がありますが、ゲノム編集による遺伝子の変換は、自然界に起こることとは質的・量的に異なり、けっして同等のものではありません。

(1)特定の遺伝子といっても、類似の遺伝子が多数存在しており、それらの多くが壊されたり影響を受けることは自然界ではありえないことです。自然界で起こる突然変異の頻度と異なり、遺伝子を破壊された動植物が次々と生み出され、増殖されていくことは、不自然と言わざるをえません。

(2)人為的な遺伝子の操作は自然に起こりうるものではあっても自然なものではありません。自然界にない特定の遺伝子を欠失した作物はカルタヘナ議定書にいう「遺伝素材の新たな組合せを有する生物」であり、遺伝子の改変には、挿入・置換だけでなく破壊も含まれるとすべきです。新技術の産物は「現代のバイオテクノロジーにより改変された生物」として取り扱うべきと考えます。

(3)新技術で作られた生物が規制対象外となれば、管理されない改造生物が野生化もしくは野生生物・在来種作物と交雑して遺伝子汚染をもたらす可能性があります。その結果、想定外の生態系への影響が出てからでは、もはや対応は困難です。

 

3.新技術食品は遺伝子組み換え食品と統合して規制すべきです

 上記1及び2の理由により、新技術により開発された食品は遺伝子組み換え食品と同等に扱い、環境(生物多様性)と人の健康に影響を及ぼさないよう、審査、規制すべきと考えます。遺伝子組み換え食品と新技術食品を合わせて「遺伝子操作食品」として規制の範疇を広げるべきと考えます。

(1)新技術食品は、完全に解明されているとは言えない遺伝子の働きに人工的に改造を加えるという本質において変わるところはなく、同じようなリスクを抱えているものと捉えるべきです。

(2)遺伝子やその働きにかかわる生命の仕組みを操作する新しい技術は、これからも次々に開発されると考えられます。これに対して規制が後手に回れば、取り返しのつかない惨禍をもたらさないとも限りません。

以上

ゲノム編集技術など遺伝子操作技術の規制と表示を求める意見書

2018日消連第4号
18FSCW第8号
2018年8月10日

環境大臣 中川雅治様
農林水産大臣 齋藤健様
厚生労働大臣 加藤勝信様
経済産業大臣 世耕弘成様
財務大臣 麻生太郎様
文部科学大臣 林芳正様
消費者及び食品安全担当大臣 福井照様
消費者庁長官 岡村和美様

遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
代表 天笠啓祐
特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 天笠啓祐
共同代表 大野和興
食の安全・監視市民委員会
代表 神山美智子

 

ゲノム編集技術など遺伝子操作技術の規制と表示を求める意見書

 今日、ゲノム編集技術やRNA干渉技術など、遺伝子組み換え技術に代わる新しい遺伝子操作技術(以下、「新技術」)による農畜水産物の新しい品種が開発され、その一部は実用化され、市場に出ています。私たちは、不安の多い遺伝子組み換え食品の実用化に反対するとともに完全な表示を求めてきましたが、新技術は遺伝子組み換え技術よりも安全とは認められず、少なくとも遺伝子組み換え技術と同等の規制と表示をすべきと考え、以下の通り、意見書を提出します。

1.新技術の安全性は確立されていません

 大きく偶然性に依存する遺伝子組み換え技術に比べて、新技術は確実・安全であるかのように宣伝されていますが、そのようなことはなく、不安は払拭できません。少なくとも遺伝子組み換え食品と同等以上の安全性の確認が必要と考えます。

(1)ゲノム編集技術はより確実に標的の遺伝子を破壊もしくは置換できると宣伝されていますが、実際にはオフターゲットやモザイクと呼ばれる意図しない標的以外の遺伝子の変化や破壊が起き得ます。標的とした遺伝子でもRNAの働きに変化が起き、蛋白質に変化が起きるなど、さまざまな機能への影響が考えられます。

(2)一連の操作の過程で、操作対象の生物の遺伝子を傷つける可能性が否定できません。結果として想定外の有害因子を生ずる可能性は否定できず、安全とはとても言えません。

(3)現在遺伝子組み換え作物で実施されている「実質的同等性」の審査は安全性の確認には極めて不十分ですが、新技術の食品ではそれさえも行なわれないとなれば、消費者には大きな不安となります。

 

2.新技術は自然に起こる現象とは言えません

 ゲノム編集によって特定遺伝子が破壊されることは自然界でも突然変異で起こるものであるので規制の対象としないという考え方がありますが、ゲノム編集による遺伝子の変換は、自然界に起こることとは質的・量的に異なり、けっして同等のものではありません。

(1)特定の遺伝子といっても、類似の遺伝子が多数存在しており、それらの多くが壊されたり影響を受けることは自然界ではありえないことです。自然界で起こる突然変異の頻度と異なり、遺伝子を破壊された動植物が次々と生み出され、増殖されていくことは、不自然と言わざるをえません。

(2)人為的な遺伝子の操作は自然に起こりうるものではあっても自然なものではありません。自然界にない特定の遺伝子を欠失した作物はカルタヘナ議定書にいう「遺伝素材の新たな組合せを有する生物」であり、遺伝子の改変には、挿入・置換だけでなく破壊も含まれるとすべきです。新技術の産物は「現代のバイオテクノロジーにより改変された生物」として取り扱うべきと考えます。

(3)新技術で作られた生物が規制対象外となれば、管理されない改造生物が野生化もしくは野生生物・在来種作物と交雑して遺伝子汚染をもたらす可能性があります。その結果、想定外の生態系への影響が出てからでは、もはや対応は困難です。

 

3.新技術食品は遺伝子組み換え食品と統合して規制すべきです

 上記1及び2の理由により、新技術により開発された食品は遺伝子組み換え食品と同等に扱い、環境(生物多様性)と人の健康に影響を及ぼさないよう、審査、規制すべきと考えます。遺伝子組み換え食品と新技術食品を合わせて「遺伝子操作食品」として規制の範疇を広げるべきと考えます。

(1)新技術食品は、完全に解明されているとは言えない遺伝子の働きに人工的に改造を加えるという本質において変わるところはなく、同じようなリスクを抱えているものと捉えるべきです。

(2)遺伝子やその働きにかかわる生命の仕組みを操作する新しい技術は、これからも次々に開発されると考えられます。これに対して規制が後手に回れば、取り返しのつかない惨禍をもたらさないとも限りません。

 

4.新技術食品と遺伝子組み換え食品の全面表示をしてください

 新技術の起こす改変が自然界の突然変異でも起こりうるということと、検査できないことは、新技術による食品の表示を免除する理由にはなりません。遺伝子組み換え食品とともに、全面表示を要望します。

(1)新技術は安全ともいえず自然とも言えないもので、消費者は不安を持っています。消費者には選択する権利があります。遺伝子組み換え食品の表示制度も改め、すべての遺伝子操作食品についての全面表示を要望します。

(2)検査できないことは表示しない理由にはなりません。むしろ検査等でわからないからこそ、表示が必要です。表示があれば消費者は商品を選ぶことができますし、原料段階の表示があれば食品製造者の原料管理は容易となり、混入事故を防止できます。EU(欧州連合)の例を見ても、表示をすることも表示を検証することも困難なことではありません。

以上

遺伝子組み換え綿の種子の違法流通に関する質問状への回答

日本で確認された遺伝子組み換え綿の種子につい

2018年3月、農民連食品分析センターによって、初めて遺伝子組み換え綿の種子が日本で販売されていることが確認されました。農家から播種前に検査を依頼され分析した綿の種子がGM綿だったのです。検査がなければ、知らないまま商業栽培が行われていたことになります。

農水省は2014年12月25日、GM綿の検査法を開発している最中に、中国から輸入した栽培用の綿の種子に、モンサント社の種子が混入していることを発見していました。この種子は、食品や飼料としての利用、運搬に際するこぼれ落ち等に関しては承認されているものの、カルタヘナ法に基づく栽培許可を得ていません。種子は、株式会社札幌採種園(札幌市)が2010年4月から2012年7月にかけて中国から輸入したものです。それを「トールコットン」という商品名でカネコ種苗と日光種苗が、「自然の繊維・コットン」という商品名で第一園芸が販売していました。農水省と環境省は、これらの種苗メーカーに対して、これらの綿の種子の回収を命じました。混入していたのは、モンサント社の殺虫性綿「MON531」と除草剤耐性綿「MON1445」の2種類でした。

GM綿の種子が流通していることが、韓国からも寄せられました。韓国では昨年、木浦市高下島の綿花栽培地(3ha)で見つかり、使用した農家は51に達しました。種子は、農業振興庁所属研究所から供給されたもので、20kgの種子の一部が汚染されていました。この種子中国から提供されたもので、一部、日本から提供されたものも入っていたと報告されています。日本でGM綿の種子が確認されたことから、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンは日本消費者連盟と連名で、2018年6月11日に農水省・環境省宛てに公開質問状を出しました。

同質問状について、7月3日に農水省と環境省の担当者と直接面談して口頭で以下のような回答を得ました。

_______________________________________

【質問1】日本で遺伝子組み換え(GM)綿の種子が出回っていることが確認されました。確認したのは農民連食品分析センターで、今年3月に農家から播種前に検査を依頼され分析した洋綿の種子がGM綿だったのです。この場合、播種前だったため止めることができましたが、おそらく広範にGM種子が出回っていると思います。このようなGM種子の流通に関する情報は貴省では把握されているのでしょうか。
【回答】以前、中国から輸入された種子が汚染されて以来、種子の輸入業者などに対策の徹底を求め、輸入時の検査を強化してきました。

【質問2】農水省は2014年12月、中国から輸入した栽培用の綿の種子に、モンサント社の種子が混入していることを発表しました。その後、追跡調査はされているのでしょうか。
【回答】検疫段階での検査強化に努め、輸入されないように水際で対策を行ってきました。

【質問3】韓国では昨年、木浦市高下島の綿花栽培地(3ha)でGM綿の栽培見つかり、その種子がやはり中国から提供されたもので、一部、日本から提供されたものもあると伝えられています。この事実は把握されているでしょうか。

【回答】この事実は把握していませんが、日本の場合、輸入業者も2014年の違法輸入事件以来、この問題には慎重になっています。

【質問4】日本での種子綿の汚染が確認されたことで、汚染源の特定と汚染の程度の調査が必要になってきました。今後、貴省ではどのような取り組みを行う予定でしょうか。また、とりあえず中国からの綿の輸入種子を停止する必要があると思いますが、どのようにお考えでしょうか。
【回答】検疫の段階の検査で、日本に入れさせないことが大事だと思っております。

【質問5】韓国では、中国から輸入した観賞用の菜の花の種子からもGMナタネが見つかっています。日本では中国からのナタネ種子の輸入の際に、検査されているのでしょうか。また、検査されていた場合、これまで違反となるようなGMナタネが見つかったケースはあるのでしょうか。また検査されていない場合、これから検査を強化する予定はあるのでしょうか。
【回答】カルタヘナ法に基づき、対応してきましたし、今後も対応していきます。

【質問6】今回、中国から輸入された種子に問題がありました。しかし、大半の種子を輸入に頼っている日本の現状では、中国以外からの種子輸入でも同様のことが起きる可能性があります。今後、どのように検査体制を強化していかれるのでしょうか。
【回答】これまでも検査を強化してきましたが、このことは継続させていきます。

 

<追記>
農水省は2014年度から2016年度にかけて、3年間、GM綿の自生調査を行い、その結果を公表してきました。2016年度は1か所から自生が確認されました。調査を行ったのは、営業倉庫3施設、飼料工場3施設、製油工場1か所の計7か所の敷地の周辺で、位置や名前は記載されていません。そのうち飼料工場の1施設周辺で自生が確認されました。2014年度が1個体、2015年度が4個体見つかっており、3年連続の確認となりました。同省は、これまで検出された場所とは異なることから、新たにこぼれ落ちた種子が発芽・生育したものだと報告しており、この3か年の調査で、冬を越せないなど汚染の拡大などの懸念がないことから問題ないと判断し、調査を終了させました。