遺伝子組み換え綿の種子の違法流通に関する質問状

2018日消連第1号
2018年6月11日

農林水産大臣 齋藤健様
環境大臣 中川雅治様

遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
代表 天笠啓祐
特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 天笠啓祐
共同代表 大野和興

 

遺伝子組み換え綿の種子の違法流通に関する質問状

 日本で遺伝子組み換え綿の違法栽培が拡大している可能性があります。その点について貴省の見解を伺います。お忙しいところ恐れ入りますが、2018年6月末日までに文書にてご回答いただきますようお願い申し上げます。

1.日本で遺伝子組み換え(GM)綿の種子が出回っていることが確認されました。確認したのは一般社団法人農民連食品分析センター(東京・板橋区)です。今年3月に農家から播種前に検査を依頼され分析した洋綿の種子がGM綿でした。この場合、播種前だったため止めることができましたが、おそらく広範にGM種子が出回っていると考えられます。このようなGM種子の流通に関する情報を貴省は把握していますか。

2.農水省は2014年12月に中国から輸入した栽培用の綿の種子にモンサント社の種子が混入していることを発表しています。その後、追跡調査を行なっていますか。行なっていれば、具体的な調査結果をお知らせください。行なっていない場合は、その理由をお聞かせください。

3.GM作物の栽培を禁じている韓国で昨年、GM綿の栽培が見つかりました(木浦市高下島の綿花栽培地、3ha)。その種子は中国から提供されたものですが、一部、日本から提供されたものもあると伝えられています。この事実を把握していますか。

4.今回、日本で綿の種子のGM汚染が確認されたことで、汚染源の特定と汚染の程度の調査が必要になっています。今後、貴省はどのような取り組みを行う予定ですか。また、早急に中国からの綿の種子の輸入を停止する必要があると思いますが、どのようにお考えですか。

5.韓国では、中国から輸入した観賞用の菜の花の種子からもGMナタネが見つかっています。日本は中国からナタネの種子を輸入する際に検査していますか。検査している場合、これまで違反となるようなGMナタネが見つかったことはありますか。また検査していない場合、これから検査を強化する予定はありますか。

6.今回は中国から輸入した種子に問題がありました。しかし、大半の種子を輸入に頼っている日本の現状では、中国以外からの種子輸入でも同様のことが起きる可能性があります。今後、どのように検査体制を強化していきますか。

以上